2014年3月17日月曜日

現代日本で進行している事態…


人間が集団として倫理的に堕落し、その魂を悪しきものとするならば、どうなるであろうか。それは、その人間集団が理性を失い、自由を失うということに他ならないであろう。

 個人の「自由」への叫びとともに、欲望が肥大化し、理性による魂の秩序付けが不在となった状態が社会のうちで普遍化するならば、どうなるだろうか。当初は、それでも現代の「官僚制的個人主義」社会を脅かさない範囲内に個人のあり方が収まっていれば、見たところ社会全体に変化はないであろう。しかし、社会は内的に倫理的に変質し、基本的な安定性が次第に脅かされる可能性がある。

そうなると、まずは「自由」の質が主観的なものに変質し、客観的・公共的な自由はますます失われる可能性がある。そうした段階に至ると、公権力の個人に対する権力作用が増大し、個人は逆に次第に自由を失うに至るであろう。のみならず、そうした場面に至ると、欲望に飽いた個人は自己の主観的・客観的な「自由」をもてあまし、社会権力や公権力の強権的作用を支持し、自己をそれに心理的に同一化させようとするだろう。つまり個人の野放図な「自由」と欲望の追求は、残酷な全体主義国家を将来せざるを得ないのではないか。

 こうした事態が、まさに今の日本で進行しつつある自体でないことを祈るばかりである。

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